ふるさと回帰フェア2013 西X : 記念講演「いなか暮らしの始め方」 まとめ 前編

9月21日にシティプラザ大阪で開催された、ふるさと回帰フェア2013の行ってきました。非常に盛り沢山の内容で、一日では回りきれませんでしたが、その中でも、いなか暮らしの本の前編集長をされていた佐藤 信弘氏の記念講演がとても良かったです。テーマは、「いなか暮らしの始め方」だったのですが、いなか暮らしに興味がある方、いなか暮らしの情報を集めている方が、今後の方向性を定めるのにとても参考になるお話でした。

最近、「いなか暮らしの本」のことを知り、そこから多くの情報を仕入れていたこともあり、この雑誌を最初から作ってきた方のお話なので、是非聞きたいというミーハー心もありました^^;

いなか暮らしの本 2013年 10月号 [雑誌]
貴重なお話なので、こちらに記録しようと思います。
前編では、いなか暮らしの動向や背景など、概要的な部分を。後編では、具体的にいなか暮らしを始めるに当たっての話をまとめます。

いなかとはどういうところか?

イメージするのは、たんぼがある、畑がある。山のそば、海のそば。といった、自然があるところ。今いなかと言われているのは、街場ではないところが、ほとんどいなか。例えば、静岡。静岡市は広大な領域だが、一部が都市部になっている。なので、いなか暮らしというのは、相当に広いエリア。

「いなか暮らし」が広まってきた背景

25-30年前は、都会の生活を捨てて片田舎に移住する変人扱いだった。その後、価値観が多様化し、「いなか暮らし」も一般的なライフスタイルの一つになろうとし、世間の風当たりも好意的なものになってきている。ハードルが低くなった。

スタイルも多様化

全財産を処分して、清水の舞台から飛び降りるようなものがいなか暮らしだったが、いろんな方がいろんないなか暮らしをするようになり、スタイルが多様化している。別荘地に移住する。都会の家を残し、いなかに家を確保し、二地域居住。無理しないで出来るようになった。季節的に移動。富山の校長先生。冬は小豆島にみかん栽培のお手伝い。春になったら、戻って農作業。秋田の方、車で沖縄まで行ったり来たり。

いろんな高速交通網が発達

特に、格安航空会社が出てきて、飛行機代が安くなった。長距離移動が、時間的にも価格的にも便利になった。遠隔地のいなかでも、行ったり来たりが容易になった。

物流が発達

宅急便、通販が、津々浦々で利用可能になった。都会でなければ手に入らないというものが少なくなった。郊外の大型店が出来たり、コンビニも広がってきている。物を手に入れるのが昔ほど不便ではなくなった。

大きいのは、インターネットの普及

いなかからでも世界に一瞬でつながる。おかげでいなか暮らしの幅が増えている。都会でなくても情報の享受ができる
プログラマー、CAD、デザイナー、ライター。在宅が可能。
都会のIT企業が、サテライトオフィス。福利厚生の一環にもなる。ものを作る人であれば、インターネット上の店舗で世界中に販売することができる。自分の作品だけではなく、地元の作品を売ることもでき、生活の糧になってくる。

生活環境の差

水洗かどうか。林間学校にいけないという子供がいた。簡易水道。下水道。道路環境が快適になった。

医療面

都会の病院が撤退していなかに移る例もある。病気の方が、良い病院があるいなかを探す。遠隔医療も出来てきているので、過疎地域の問題は少なくなってきている。

自分に合ったいなか暮らしを見つけることが大事

定年してからいなかを探そうとする場合、もたもたしていると70ぐらいになってしまう。それからいなかに移住して生活すると、楽しむ時間が少ないということになりかねない。二地域居住であれば、現役の段階から、馴染んでいき、定年前に、いなか暮らしのノウハウが身につく。実際に、そういう人が増えている。

いなかから遠距離通勤の例

東京であれば、那須、長野から遠距離通勤が可能。ちょっと遠くに家を構え、頑張って通勤し、家族はのんびりいなか暮らし。自分も週末はいなか暮らし。高速交通網のおかげ。ますます増えるのではないか。


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